2012年4月27日金曜日

6年生 さくらを描く~作品の完成は自分で決める~

6年生は、さくらの絵の続きです。校庭のさくらは、もうすっかり散ってしまい、今は新緑です。あとは記憶を頼りに続きを描くしかありませんが、今日からは背景を描きます。
背景はスケッチをしなかったので、見たように描くことはできませんが、「自分が描いたさくらが引き立つように描く」という目標で取り組みました。
また、さくらを描いた水彩絵の具ではなく、粉絵の具やパステルで描きました。

指先を使って、空の色が自然になるようになじませていきます。


青と白を混ぜて、白い雲の浮かぶ青空を描いています。



 さくらを描く今回の題材は、「見える物を見たままに描く」という、やや技能的な題材です。このような題材は、苦手意識の強い子も多いと思います。それは、見えている景色と自分が描ける絵との間のギャップに対するストレスであったり、自分の技能の至らなさを知り、つまらない気持ちになるからだと思います。
 しかし、間違えないようにしたいのは、図工科は「絵をうまく描くこと」を目指してはいないということです。つまり、絵の出来映えの良し悪し(そもそも、そういうものは測ることはできません)を評価しません。
 図工科の目標は、描いたりつくったりする活動を通して「様々な感覚・感性を働かせる」こと。「何かをつくりだす(クリエイティブする)楽しさや喜びを味わう」こと。そして、「絵の具の使い方やのこぎりの使い方、カメラの使い方など、表現するためのとても基礎的な知識や技能を経験から学ぶ」こと。それだけです。
 だから、「絵がうまいかどうか」ということを評価しないのです。「絵がうまい」と言われれば、誰でも嬉しいですが、一方で「絵がうまくない」と言われて、つくり出すことの喜びを味わう人はいません。そのような安直な評価は、人に感性を働かせることすらあきらめさせてしまいかねません。
 
 私には気になっていることがあります。それは、「先生、これで完成でいいですか?」と質問する子がとても多いことです。はっきり言って、そんなこと聞かれてもわかりません。自分の作品の完成は、自分で決めてください。こうやって描けばうまくなるとか、そういうものは、本当にどこにもありません。あったら私も知りたいところですが、残念ながらわかりません。それに、もしもそういう答えがあったとしても、「こうやって描きなさい」といわれて描くなんて、何だかつまらないと思いませんか。
 何かの型にはめようとか、器用に上手く描こうと思わず、自分の中から生まれてきた色や形を、へたくそでも怒らないので、自分なりに表現してほしいと思っています。
 もちろん、具体的に、こんな色をつくりたいとか、「こんなことをしたいけど、やりかたが分からなりません」という場合には、相談してほしいと思います。一緒に考えていきましょう。
 長くなってしまいましたが、子供たちが「うまく描かなくちゃ」、「こうやらなきゃいけないんだ」と思うような、つまらない授業にはしたくないと思っています。自戒もかねてここに記しました。

2012年4月26日木曜日

5年生 春風ゆらゆらモビール2

 5年生は、モビールづくりの2回目です。
 授業の始め、糸のこのセッティング手順について話そうとすると、「もうわかっているから大丈夫です!」という頼もしい声がたくさん聞こえましたが、そういうわけにはいきません。
 何度も何度も確認して、くせになるようにしていきます。

何度やっても、切るときはどきどきしますね。

小さいものも切れるようになりました。
細い文字や難しい曲線も切れるようになりました。


こんなに細かい形にもチャレンジします。
楽しいモビールになりそうです。

どんな順番でつなげていこうか考えます。
キリで針金を通す穴をあけます。

どんな形につるすのがいいかな?
  今日の授業では、失敗しないコツについて話しました。
 例えば、下書きをする段階で、糸のこで切ることができる形か。
 切った後にキリの穴があけられる大きさか。
 針金でつるすときに、曲がってしまわないか。
 というように、少し「未来の目線」に立って考えなくてはいけません。
 今日、話したコツとは、「次の作業をするときに、こんなことに困らないように気をつけよう」という話でした。
 しかし、一番たいせつなことは「失敗を恐れない」ということかもしれません。
 図工の授業は、たくさん失敗して良い実験の場所です。
「自分には、こんなことができるんだ」とか、「こういうことをしたら失敗するんだ」などなど、とにかくやってみて、失敗して、新しいことを発見したり理解したりする時間です。最初から失敗を恐れたら、そういう大切な発見もできずに終わってしまいます。
 矛盾するようですが、失敗しないほうがいいけれど、しかし、失敗を恐れず、いろいろなことに挑戦していってほしいと考えています。

2012年4月25日水曜日

3年生 まどをあけると…!?

3年生は、カッターで家にまどを開けました。
さまざまな形のまどが開き、楽しい家がたくさんできました。

風車小屋は、3階建てです。
カッターの使い方は、もうすっかり覚えました。
切り方をいろいろ工夫していますね。

まどの中のまどの中のまどの・・・
まどの開き方も一工夫しています。

まどが開いたら、中の様子を想像して絵に表します。


家の中にはどんな人たちは住んでいるんだろう。
いくつの部屋があるのでしょう。



 こんな家に住みたい、こんな景色が見えるまどにしたい・・・など、たくさん想像した2時間でした。
 まどを開けて見た友達が、びっくりする仕掛けを考えた子もいました。

 そうして、楽しくつくっているうちに、すっかりカッターの使い方を覚えることができました。
 次回はみんなの家を町のようにならべて、みんなで鑑賞会をします。
 どんな家に、どんな物語があるのか楽しみです。


2012年4月24日火曜日

2年生 ちょきちょきチャレンジ

2年生は、2回目の図工です。
今日は、「ちょきちょきチャレンジ」ということで、はさみの使い方を練習しました。
はさみは、これまで何度も使ったことのある道具ですが、慣れた時が、一番ケガをしやすいのです。そして、正しい使い方も、うっかり忘れてしまいがちです。
2年生になったところで、もう一度思い出しておきましょう。
いろいろなはさみがありますね!
何を切るはさみなのでしょう?


 はさみで紙を切るときは、はさみではなく、紙を動かします。頭ではわかっていても、ついつい間違えてしまうことがあります。
 今日は、その練習のために、迷路に挑戦しました。迷路といっても、えんぴつでたどるのではなく、はさみでたどる迷路です。はさみの刃が、自分の体に対してまっすぐのまま、切りながら紙をまわす練習です。早く切ることではなく、紙を動かすことに集中してみましょう。

3つのコースにチャレンジしました
  

迷路は、何通りも切り方が見つかりました。

切った形が、かたつむりみたい!と教えてくれました。

ぐるぐるコース
切っていくと、どんどん長くなっていくことがわかりました。

一枚のプリントをこのようにぐるぐる切ると、どのくらい長くなるのでしょう。

いつのまに、足下まで紙がとどいていました!
細く切ると、長くなる! 大発見です。
紙を長く切ると、「なわとびみたい」、「つなげたらどうなるかな?」、「机から机に渡すと、マラソンのゴールテープみたい」、「ラーメンみたい!」と、いろいろな声が聞こえてきました。
本当は、今日の授業では、はさみの練習をして終わりにしようと思っていたのですが、子供たちから自然と生まれた関心や発想を、次の造形活動につなげてみたいと思い、思い切って最後の10分は造形遊びの時間にしました。

いろいろな場所につなげてみよう!
友達の紙と合体!
交差させていくと、くもの巣みたいになる!
時間が終わると、せっかくつくった紙を片付けなくてはなりません。ちょっともったいないようですが、1枚の紙とはさみがあれば簡単につくれることがわかったと思います。またつくって遊んでみましょう。
ただし、大切なプリントまで間違えて切ってしまわないように、気をつけましょうね。 

2012年4月20日金曜日

6年生 さくらはピンク色じゃない?

6年生はさくらを描きます。
前回と同じように、「さくらはピンク色ではないよ」という話をしました。
さくらはピンク色、木は茶色、空は水色、太陽は赤というように、
私たちは、思い込みで色を塗ってしまいがちです。
しかし、実は「さくらは、ピンク色ではない」のです。

ということで、今日は、自分だけの「さくら色」をつくりました。
そして、点描で色を塗りました。



先週見たさくらの木は、すっかり散ってしまい
もう同じさくらは見ることができません。
それでも、もう一度見てみたいと外へ出る人もいました。
先週のスケッチを頼りにして、さくらを描いていきます。

 
さくらの花は、筆先を使って点描で描くと描きやすいです。


枝に沿ってひとつひとつ花を描きます。
本当に花が咲く時と同じように。



 次回は、粉絵の具などを使って背景を塗っていきます。

2012年4月19日木曜日

5年生 春風ゆらゆらモビール

5年生は、これまで練習してきた電動糸のこぎりを使って、いよいよベニヤ板を切り始めました。
 練習の時は、段ボール板を切っていたので、とても緊張していましたが、しっかり練習したので、大きな失敗はなく切り進むことができました。

まっすぐ切るのは、以外と難しい。

じょうぎを使って、ていねいに下書きします。

トイレにかけられるモビールをつくろう! とひらめきました。

大成功です。
ゆらゆら揺れる、魚のモビール。

一枚の板から、様々な形を切り出すには
切り方を工夫しなくてはいけません。
できるだけ無駄のない切り方を考えます。
できるだけ大きくて、失敗しにくいように下書きを考えます。

 次回もモビールの続きです。どんな形に切るか、まだ思いつかないという人もいました。
 ゆらゆら揺れるとおもしろい形、自分の部屋に飾りたい形など、まずは身のまわりのものを、よーく観察しみると、何かひらめくかもしれません。

2012年4月18日水曜日

3年生 まどをあけると・・・

  3年生は、カッターの練習をしました。2年生の3学期にはじめてカッターに挑戦しましたが、もう一度思い出すために、カッターの使い方を練習しました。
 刃物を扱う授業では、けがをしないように気をつけなくてはなりません。3年生も、緊張した様子でしたが、ちゃんと正しい使い方を守れば、けがをすることはありません。

カッターを使い始めると、図工室が静かになります。
集中して取り組んでいる証拠です。
 
じょうぎを使って、まっすぐ線を引きます。
 
刃の前に手が出ないように、ななめの線を切るときは、紙をななめにかたむけて、
線を引くのは、まっすぐです。
 練習が終わると、本番です。
 画用紙でつくった家に、カッターでまどを開けていきます。
 
えんぴつで下書きをして、どんなまどにするか考えます。

大きいまど、小さいまど、いろいろな形のまどが開いていきます。

まどの中はどうなっているんだろう・・・想像します。


正しい使い方をしっかり守ったので、誰もけがをしませんでした。
今日、習ったことを忘れないように、次回は完成を目指します。
どんな家ができるのか、次回が楽しみですね。